役員は、法令、規約及び使用細則その他細則(以下「使用細則等」という。)並びに総会及び理事会の決議に従い、組合員のため、誠実にその職務を遂行するものとする。
2 役員は、別に定めるところにより、役員としての活動に応ずる必要経費の支払と報酬を受けることができる。
コメント
(第1項関係)
① 役員は、管理組合の財産の毀損の防止及びそのために必要な措置を講じるよう努めるものとする。特に、外部の専門家の役員就任に当たっては、判断・執行の誤りによる財産毀損に係る賠償責任保険への加入に努め、保険限度額の充実等にも努めるべきである。さらに、故意・重過失による財産毀損は、保険の対象外のため、財産的基礎の充実による自社(者)補償や積立て等による団体補償の検討等にも取り組むよう努めるべきである。
(第2項関係)
② マンションの高経年化、区分所有者の高齢化、住戸の賃貸化・空室化等の進行による管理の困難化やマンションの高層化・大規模化等による管理の高度化・複雑化が進んでおり、マンションの円滑な管理のために、外部の専門家の役員就任も考えられるところである。この場合、当該役員に対して、必要経費とは別に、理事会での協議・意見交換の参画等に伴う負担と、実際の業務の困難性や専門的技能・能力等による寄与などを総合的に考慮して、報酬を支払うことも考えられる。その際、理事会の議事録の閲覧(第53条第4項)の活用等により、役員の業務の状況を適切に認知・確認することが望ましい。